オリジナル作品の制作プロセス⑥ 作品をFRPに

先週に引き続き、2019年から2020年にかけて行ったオリジナルの「渋谷猫張り子」制作日記から抜粋したものの6回目をご紹介します。
※画像は当時撮影されたのものです。

これまでの制作プロセスはこちら
オリジナル作品の制作プロセス①
オリジナル作品の制作プロセス②
オリジナル作品の制作プロセス③
オリジナル作品の制作プロセス④
オリジナル作品の制作プロセス⑤


オリジナル作品の制作プロセス④ 原寸大原型の完成で作品の「形」が完成した。
この原型は発泡スチロールをベースにしたもので、屋外に設置するには強度が足りない。この原型から型取りをしてFRP(ガラス繊維強化プラスチック)の成形を行う。

「発泡スチロールベースの原型(中身)」の「外側の型(雌型)」を作り、「外側の型(雌型)」の内側にFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を貼り込み、「外側の型(雌型)」を外すと「FRPの作品(中身)」が出てくるという手順になる。今回、設置場所が高層階の半屋外という条件で水を扱うということもあり、「FRPの作品(中身)」の制作までは親しくしていただいている専門の会社にお願いした。

↑外側の型(雌型)も迫力がある。外側の型(雌型)は分割式なので、継ぎ目をボルトで固定してある。


↑外側の型(雌型)から出てきたFRPの作品(中身)。
作品に傷がつかないよう、発泡スチロールのブロックに乗せて作業を進める。作品の強度を高めるために、底面にはレーザーカットしたステンレスのプレートを埋め込んだ。

↑右手部分は放水ノズルの組み付け、放水角度の調整のために取り外しができる構造になっている。
この後、放水用のノズルを取り付けるプレートなどを固定し、専門の会社での作業が終了した。

こうして完成したFRPの作品を自分のアトリエに運んで、内部配管の取り付けと塗装作業に入っていく。

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