先週に引き続き、2019年から2020年にかけて行ったオリジナルの「渋谷猫張り子」制作日記から抜粋したものの5回目をご紹介します。
※画像は当時撮影されたのものです。
これまでの制作プロセスはこちら
オリジナル作品の制作プロセス①
オリジナル作品の制作プロセス②
オリジナル作品の制作プロセス③
オリジナル作品の制作プロセス④
作品制作時に作ったプランとコンセプトを紹介します。
「渋谷猫張り子」を制作した2019年当時、作品設置予定日から逆算した制作期間が短かったため、マケット(模型)の制作とプランの制作を同時並行しておこなっていました。
作品イメージは固まっていたので、それをプランに落とし込みつつ、マケットの実制作を行いよりイメージを明確なものにしていくというプロセスでした。
作品背面に「化粧まわし」をまとわせるというアイディアを思いつき、雲龍型と不知火型のまわしの結び方の違いなど調べ、最終的に不知火型をベースにループタイ的にラインをまとることにしました。
以下に当時書いた作品プランのテキストを掲載します。
新宮下公園等整備事業プロジェクト 18F ルーフトップバー “ 渋谷猫張り子 ”
ー 渋谷の新たなシンボルとなる 猫張り子 ー
日本の伝統的なモチーフと現代的な造形を組み合わせることで
渋谷の新たなシンボルとなることを目指して制作します。
モチーフ 形状
「招き猫」をモチーフに「犬張り子」と掛け合わせた新しい「猫張り子」キャラクターを新たに創
造します。
形状的には、若干の抽象化を施しながら、曲面をなめらかにつなぎ合わせることで現代的な造形と
します。
塗装パターン
作品前面は白を基調とし、日本のシンボルの日の丸をイメージしたパターンとしています。
ライティングによって、作品イメージを変化させることも可能です。
また、作品背面には横綱の綱と化粧まわしをモチーフにした装飾を施します。
綱の結びは不知火型をベースにループタイ的なアクセントとします。
観光で日本を訪れる外国人の方々のみならず、日本人の方々にも、
伝統的なモチーフと現代的な造形を組み合わせた作品により、現代の日本らしさを新たに発見して
いただきたいと思います。