今年4月半ばから半年以上の時を経て、ようやく全ての傷の確認が完了した。そこで、作品全体にウレタンクリア(艶出しの透明塗料)をスプレーガンで塗装する作業に入る。
クリアを塗装したら、表面を研磨フィルム(目の細かい紙やすりのようなもの)で研磨してならし、再度クリアを塗装する。この工程を3回ほど繰り返して塗膜を厚くしていく。
全体にクリアを吹きたての状態。まだスプレーしたミストが残っていて白いモヤのように見える。
クリア塗装が完了したので、表面の磨き作業に入る。
まずは塗装の際に入ってしまったホコリなどを研磨フィルムで研ぎ落とす。その後、全体を研磨フィルムで磨き、クリアをふいた際に出来た微妙な凹凸をならしていく。最後にポリッシャーという道具を使って作品の表面を磨き込んでいく。
いよいよ、あと少しで「渋谷猫張り子」の修復作業が完了する。