「渋谷猫張り子」の修復作業に毎日取り組んでいます。
今日は2019年から2020年にかけて行ったオリジナルの「渋谷猫張り子」制作日記から抜粋したものの3回目をご紹介します。
※画像は2019年から2020年に撮影した、改変前のオリジナル作品制作時のものです。
これまでの制作プロセスはこちら
オリジナル作品の制作プロセス①
オリジナル作品の制作プロセス②
2019 年8月26日 月曜日
「渋谷猫張り子」作品マケット(模型)の塗装イメージを詰めていく。
形状を仕上げて、ウレタンホワイトを何層か塗装してマケットの「形」が完成する。
そのマケットの上で塗装のプランニングを進めていく。コンピューター上でのプランニングはしてあるが、実際の3次曲面に置き換える際には、調整が必要になる。顔の白と頭の赤の部分は切り貼りしながら、「塗り分け」が滑らかに繋がるラインを探っていく。かなりアナログな作業。
2019年8月27日 火曜日
「渋谷猫張り子」作品マケットの塗装マスキング開始。
アナログ作業で「塗り分け」のラインを煮詰めていったら、マスキングテープを切り出してマケットに貼り付けていく。白目、黒目、口、髭、ループタイの部分はマケット上ではカッティングシートを使用している。
背面にもマスキングテープを貼り付けていく。
これでマスキング作業はひとまず完了。ここからスプレーガンを使ったペイント作業に入る。
マスキングテープを利用して、1色ずつスプレーガンで塗装していく。工程的には
①マケットの白い部分をマスキングで保護して赤を塗装
②金色用のマスキングを貼り付け、渋谷の文字と花火の拡散線を塗装
③白と金のマスキングを外して輪郭部分に黒いカッティングシートを貼り付け
といった感じになる。多色刷りの版画に近い気がする。
マスキングを剥がすと、塗装パターンが出てくる。金色で、「渋谷」の飾り文字をペイントした。
2019年8月28日 水曜日
「渋谷猫張り子」1/4scale作品マケットの塗装完成。
全体の色入れが済んだら、ウレタンクリアを何層が吹き付ける。作品全体に艶が生まれる。実際の設置作品は全高130cmなので、このマケットは1/4サイズになる。かなり精密に完成イメージを追い込むことが出来た。
この「渋谷猫張り子」1/4scale作品マケットを使って、実際の設置作品を制作していく。